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アルツハイマー病患者脳内のタウを高感度検出 早期発見のためのPET診断薬候補化合物の開発に成功

【発表のポイント】

  • アルツハイマー病発症の原因となるタウ蛋白を画像化するPETトレーサーの有力候補化合物を開発しました。
  • 今回開発した[18F]SNFT-1は、既存の他のPETトレーサーよりも優れた感度で病初期のタウ病変を描出できることを明らかにしました。
  • アルツハイマー病の初期病変を画像化するPET診断薬として、今後の臨床応用が期待されます。


【概要】

アルツハイマー病の発症や脳萎縮の原因となるタウ蛋白の蓄積を病初期段階から検出することは、疾患修飾薬による早期治療をめざす上で重要です。

東北大学大学院医学系研究科機能薬理学分野の原田龍一助教、東北医科薬科大学医学部薬理学教室の岡村信行教授、東北大学サイクロトロンRIセンターの古本祥三教授の研究グループは、アルツハイマー病患者のタウ蛋白の高感度、高精度検出が期待される新規PETトレーサーの候補化合物として、[18F]SNFT-1の開発に成功しました。

従来型のタウPETトレーサーと比較して、[18F]SNFT-1は初期のタウ蛋白病変を従来よりも2倍以上高い信号対バックグラウンド比で描出し、PETトレーサーに求められる薬物動態性能も満たしていました。

今後、治療が必要なアルツハイマー病患者を早期発見するためのPET診断薬として、その臨床応用が期待されます。 本研究成果は、2023年6月15日Journal of Nuclear Medicine誌(電子版)に掲載されました。

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