東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(Cyclotron and Radioisotope Center、略称CYRIC)は、サイクロトロンの多目的利用、各部局では取扱い困難な高レベルRIやサイクロトロン生成短寿命RIの利用、RI安全取扱いの全学的な教育・訓練などを行うために昭和52年度に設立された学内共同教育研究施設です。
本センターの利用は、理学・工学から医学・生物に至る広範な研究領域にまたがり、更に、他大学においては独立の施設であるアイソトープ総合センターをサイクロトロン施設と統合して両者の有機的な運営を計っている点でも、他に例を見ない施設です。センター長は東北大学専任教授の中から選ばれ、運営専門委員会はセンター専任の教授・准教授、理事または副学長、関係部局から推薦された教授または准教授、その他から構成され、センター長が委員長となります。
加速器(理学)、測定器(理学)、核薬学(薬学)、サイクロトロン核医学(医学)、放射線管理(工学)の各研究部は、括弧内の大学院研究科に協力講座として所属しています。センターにおいては、サイクロトロンとRI実験設備の共同利用や全学のRI取扱従事者の研修に関する業務をそれぞれ分担し、施設・設備の管理・運転・保守・改善と放射線安全管理の業務および実験技術の研究・開発・指導を担い、加えて、固有の研究活動を通じて学部学生・大学院生の教育・研究を行っています。
運営専門委員会の下に置かれている理工学利用部会はサイクロトロンとその周辺設備の理工学への応用について審議し、安全管理RI利用部会はRI棟の利用とRI取扱従事者の研修について、また、ライフサイエンス利用部会はサイクロトロンの医学・生物学への利用について審議しています。課題採択部会は共同利用の研究課題について審議し、課題の採択やマシンタイムの配分などを行います。現在、サイクロトロン・RIセンター共同利用の課題募集は年2回行われています。他にサイクロトロン・RIセンター利用者の会があり、利用者の要望がセンターの運営に反映されるよう努力がなされています。