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大強度レーザー冷却不安定原子生成工場

物質優勢の宇宙はどのようにして生じたのか、物質・反物質非対称性の機構解明を目指し「冷却不安定原子」を用いた電子の電気双極子能率(EDM)高精度探索を推進しています。電子のような基本粒子がEDMを持つことは、時間反転対称性の破れ、そしてCP対称性の破れを意味します。CP非保存の源となる新しい位相角を備え、階層問題の解決やゲージ結合定数の統一等、素粒子物理学の多くの課題解決可能性を持つ標準模型を超える枠組みの有力候補である超対称性理論では、EDMは極めて自然に出現し現在の実験技術で測定可能な領域にさしかかっています。

本施設では、アルカリ原子において相対論効果により原子電荷の3乗に比例して最外殻電子のEDMが増幅されることに着目し、最大の電子EDM増幅度(1,150倍)を持つ原子量最大のアルカリ原子である放射性元素・フランシウムのEDM探索に着手しています。AVFサイクロトロンから供給される高強度重イオンビーム(18O)と高温ターゲット(197Au)による融合反応を用いたフランシウム生成用高強度表面電離型イオン源を備え、レーザー冷却・磁気光学トラップ・光トラップを行う「大強度レーザー冷却不安定原子生成工場」において、フランシウムを中核に、様々な冷却不安定原子にEDM探索を展開し、基本対称性・基本相互作用や超対称性とその破れの機構を探るとともに、宇宙を満たす暗黒物質の正体に対して理解を深めていきます。