新しい機器の紹介

放射線標準照射装置一式

センター 山寺 亮

 密封線源4個を内蔵し,遠隔操作で線源を出し入れできるガンマ線照射装置と標準電離箱とからなる標準照射装置一式であり,昨年12月に購入された。RI棟のホットラボに置かれている。
 線源は60Co,1.48GBq,185MBqと,137Cs,3.7GBq,111MBqの4線源で,遠隔操作でホットラボの中央部に引き出され4π方向に照射ができる。線源格納容器は鉛の厚さで10cm以上あり,60Coのγ線を1/250に遮蔽する能力がある。照射線量は高精度線量計RAMTEC1000(A6型検出器,容積80cc)で校正することにしているが,線量計のJIS規格に則った校正がまだで,トレーサビリティーを確保してから標準照射を開始することにしている(トレーサビリティーを必要としなければ照射は現在でも可能である)。これらの線源で校正できる範囲は60Coでは6μSv/h〜1.8mSv/h,137Csでは,1.2μSv/h〜1.4mSv/hである。この範囲は普通の電離箱式サーベイメータの校正には適しているが,高感度のNaI(Tl)サーベイメータでは低線量域の校正ができない。しかし,他の弱い線源を用いて校正することは可能である。
  RAMTEC1000のJIS規格校正を待って,本年7月頃から,サーベイメータ類,およびドーズミニなどの個人被ばく線量計の校正に供していきたい。ただし,RI棟ホットラボはRIの標識実験(毎週火曜日,木曜日)や不定期の照射実験にも使われるので,利用にあたってはスケジュールの調整が必要になる。

図1
手前右の白っぽい箱が線源格納装置で上部の筒状物が遮蔽鉛容器,線源は遮蔽鉛容器に垂直に立ったアクリルパイプの中を移動する。手前左の箱は移動式遠隔操作装置および後方の黒い玉が標準電離箱。